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◆ 河津の酒精進・鳥精進 ◆
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| 今回も伊豆七不思議の一つである、ダイビングポイントで言う赤沢と菖蒲沢の間に位置する場所の七不思議『河津の酒精進・鳥精進』をお送りします。 遠い昔、杉鉾別命(すぎほこわけのみこと)という若い神様が、親神の言いつけにより河津の里を治めることになりました。見かけは髭ぼうぼうですが、見かけによらず優しい心の持ち主である命という神様は、里人にはもちろん、群れ遊ぶ小鳥たちにさえも深い哀れみをかけていました。 ある朝、小鳥たちから「天城の山中の古池に住む大蛇が、里に下りてきては小鳥の仲間を片っ端から食べている」という話を聞き、その退治を約束します。さっそく大蛇がいるという草叢に分け入って行ったのですが、そこで妖しいまでに美しい女人に出会い誘われるままに、とても良い香りのする木の実のうま酒を、我を忘れて飲んでしまい、酔いつぶれてしまいます。 焼けつくような熱さに命が目を覚ますと、辺りは一面の火の海で、その中から松の大木かと見間違えるような大蛇が姿を現します。鎌首を持ち上げて、紅蓮の様に真っ赤な大口をカッと開く大蛇のはく毒気にその場に倒れてしまう命ですが、ゆっくりと気を持ち直すと素早く腰の剣を抜き、大蛇の喉笛を目がけて一突き、さらに三太刀、七太刀、ついにとどめの一太刀をあびせ、見事大蛇を退治します。 しかし、火勢は命の身辺に迫り、もはやこれまでと覚悟を決めた時、命の真上に一群の黒雲が覆い被さったかと思うと滝のような篠突く雨が降ってきて、その一群が去るとまた一群と、度重なる豪雨にさすがの猛火も消えて、一面の焼け野原となりました。命が呆然と空を見上げると、それは雲ではなく小鳥の大群で、命の危機を知った小鳥たちが、天城山中の仲間を総動員して河津川から水を含んでは猛火の上に吐き出して、あの猛り狂った猛火を消し止めたというのです。 そして命が亡くなった後、命が深酒のために難に遭い、そして小鳥のために救われた日を12月17日と定め、5日間を精進の日とし、この間は酒を飲まない、鳥類はもちろん卵すら食べないと、堅い掟を作って神代の昔から今日までずっと守ってきたのです。 今回の話はどうでしたか?河津ではこの「鳥精進酒精進(とりしょうじんさけしょうじん)」が守られており、この禁を破ると火の災いに遭うと信じらています。 残すところあと2つになりましたが、次回はちょっと違う話にしてみようかなと思ってます。 期待しててくださいね☆ Story by 矢野雄一郎 Up Date:2008/10/21 |